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サラリーマン小説。
平成17年、第18回山本周五郎賞受賞作品。
33歳の主人公が働いているのは、「リストラ会社」。
企業の依頼を受け、その企業の社員を面接し、一定以上の人間に依願退職を勧めるのが
彼の仕事だった。
怒る人、泣く人、すがりつく人、色んなリストラ候補者がいる中で、彼は自らのポリシーを持って
仕事を行なっていたが、そこには色んな人間ドラマがあった。
そんなオムニバス形式の物語。
「1.怒り狂う女」
ハウスメーカーの企業から依頼され、リストラ面接を請け負うことになった主人公。
そこで面接相手だった8つも年上のバツイチ女性に徐々に惹かれていく。
「2.オモチャの男」
玩具メーカーの企業から、依頼を受けた主人公。その開発部門にいたおたくな男は、
これまでとはまったく違ったリアクションをしてきた。主人公はこの男に振り回される。
「3.旧友」
メガバンクのリストラを請け負った主人公。そこのリストラ人員にかつての同級生がいることに気づいた。
仕事だからと、まったく私情を挟まずに淡々と面接をこなしていく。
が、相手もまた面接官が同級生であることに気づいていた。
「4.八方ふさがりの女」
自動車会社のコンパニオン部門を担当することになった。
28歳のコンパニオンは貯金もない男と付き合っていて、結婚することもできない。
そして、実家のみそかつ屋では、そこで働く誠実な従業員の男と結婚して欲しいと願っていた。
どこに進むこともできない八方ふさがりに陥っていた。
「5.去りゆくもの」
レコード会社から少し変わった依頼を受けた。
取締役2人のうち、リストラする人をどちらか選んで欲しいというもの。
彼は、とある方法で選択することを決意した。
リストラを進めていく話術や、リサーチの仕方は、「なるほど」と興味深く読めました。
仕事を奪われるという、人生の転機に起こる人間ドラマはそれぞれおもしろかったんですが、
その合間に入る、主人公の恋愛ストーリーがちょっと邪魔くさいものでもありました。
会社で働く人なら、面白く読めると思います。
個人的5つ星:☆☆☆☆